こんにちは!中古マンション売却コンサルタントのツノダです。
いつもご覧になっていただきありがとうございます。
本日は「大企業の不動産担当者は今後の不動産市況についてどう考えているのか?」というテーマでわかりやすく解説いたします。
※動画もぜひご覧ください。
本日は大和不動産鑑定株式会社さんのアンケート調査の結果に関するニュースがありましたので解説させていただきます。
この調査はいわゆる不動産のプロであるREITや資産管理会社及び開発事業者だったり、一般事業会社や金融機関など不動産業界ではないが、不動産に精通している担当者が回答対象になっています。
あと調査期間が5月13日~26日ということです。5月13日は日経平均が20,000円に回復してきたころで、そこから急上昇し5月26日時点では22,000円前後です。
本日6月11日時点は日経平均が23,000円前後を推移していますので、今であればもう少し強気な回答だったかもしれません。
全体平均だと、買わない(様子見、終息後取得)は15%ということで、85%は条件にもよるが買うと答えています。ケースバイケースという回答が多いですが、これはいい情報(安い)が入れば買うということだと思います。
リーマンショック後のように融資が全くでないという感じではなさそうですね。
ホテルとかオフィスが様子見が多いですね。ホテルは訪日外国人旅行者などのインバウンド激減、オフィスはテレワーク拡大で需要が読みにくいことがあるようです。
商業(スーパーとかホームセンター)はコロナウイルス感染の影響を受けにくく、次いで物流やレジ(住宅)が傷が浅いという回答になっています。
個人の方であれば、残業代が減ったとか、ボーナスが減ったとか、親からの援助がなくなったとかがあるかもしれませんが、法人だと次のようになります。
・投融資環境悪化
株価が下がったとか、融資がでないとかといったことになりますが、オフィスやホテルは60%近くの方が悪化していると感じているようです。逆にレジ(住宅)と物流は比較的影響が少ないようです。
・物件キャッシュフロー悪化
キャッシュフロー悪化は空室が発生したとか、賃料減額したとかで賃料収入は減少したということになりますが、物流だけ全く影響がなく、他は40%程度の方が悪化していると答えています。
・投資マインド悪化
ホテルだけマインド低下が100%で、他は40%~60%です。インバウンドがある程度戻らないと、投資するには怖いかもしれませんね。あとはgoto キャンペーンで多少は好転するかどうかという感じですよね。
ダメージのないセクターに物件を入れ替えるという回答も一定数はあるようですね。
ただ今入れ替えしようとすると、ホテルは安くしか売れないし、商業・物流は安くなっていないかもしれないし、そう簡単ではないと思います。
ということで今までと変わらないという回答が55%あるのもわかります。
株とかも下がってから売っても遅いですし、持っていれば戻ることもありますからね。
やっぱり皆様が気にされるのは、終息後だと思います。
唯一価格が上昇するという意見があったのがレジ(住宅)でなぜか、2割の方が上昇と回答しています。同時に下がるも57%で両極端に分かれています。
住宅の場合は答えと同様に二極分化する可能性があるかもしれません。より都心なのか、郊外なのか。広さを求めるのか、立地を求めるのか、または両方なのか。
まだ答えはでていませんが、見向きもされないエリアが出る一方、人気エリアは上昇という可能性があるかもしれません。
3~4月頃は都心にいても意味がない説もでましたが、ここ最近になって通勤時間を減らしたいとか、満員電車に乗らずに徒歩・自転車で通勤ができるエリアに引っ越したいというニーズが高まっているようにも感じます。
他だと、ホテル・オフィスは回復が期待できないとか、価格が下がるという回答が多くなっていて、物流・商業は変わらないという回答が多いです。
意外と興味深かったのがこのデータです。不動産鑑定って高額なので個人の方はほとんど利用せず、基本的には法人利用となります。
上場企業とかリートだと、株主に報告義務とかがありますので客観的な不動産鑑定評価額が必要になったりします。
緊急事態宣言中は通常の3割~4割に減少したが、緊急事態宣言明けに7割程度まで回復したようです。
一般的には先に鑑定して、その後売買を行うので先行指標を示すバロメーターになっているようです。
恐らく、中古マンションよりも法人が扱う不動産の方が景気の影響を受けやすいと思います。
その法人の不動産鑑定が7割まで戻したということは、不動産需要だけ考えると、コロナショックの影響はそこまで大きくはなく、リーマンショックほどではないと考えられます。
もちろん、これから感染再拡大とか、大手金融機関の倒産とか、状況が一変することが起こりえないとは限らないのでみんなでソーシャルディスタンスを守って気をつけましょう。
本日は大和不動産鑑定株式会社さんの新型コロナウイルス顧客アンケートの集計結果発表のニュースがあったので、解説いたしました。
15%は様子見(買わない)ではあるものの、いいものがあれば買うという回答が大多数。先が見通しにくいことからホテルやオフィスは厳しいようです。
一方、物流・商業・住宅は楽観的な回答が多いということです。
物流は一棟まるごと貸しているケースが多いのでキャッシュフローは全く悪化していない。
不動産鑑定評価件数は一時30%~40%まで減少しましたが、緊急事態宣言明け70%まで回復していて、リーマンショック時に比べると影響は少ないと思われます。
本日は以上です。
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更新日時 : 2020年06月11日 | この記事へのリンク :